
こども食堂と食材を提供したい農家をアプリで結ぶ「めぐみマッチ」を福岡教育大附属福岡中学生が開発しました。8月25日開催の県こども食堂ネットワーク総会の際に報告があり、出会う機会の少ない生産者との持続可能な協力関係ができるとあって、会場から「画期的なシステム」と賞賛の声が上がりました。
開発したのは附中3年の細田莉帆さんと森田朋恵さん。総合的学習の中で、食材が余ってしまうフードロスの問題を学びました。一方で食材を必要とするこども食堂があり、両者をうまくつなぐことができないか、と考えてきました。1年以上前から、大濠ふれあい食堂やJA福岡中央会、庄ちゃん農園などに話を聞き、農家が利益よりもフードロス削減を大切に思っていることも知りました。
そんな中で、農家とこども食堂の双方がメリットを感じられる仕組みができないか、と考えました。農家が寄付用に持ってきた野菜のうち、余ったものを地域の人に販売し、その収益を農家に渡すという「野菜販売大作戦」を思いついたのです。こども食堂にとっては寄付を受けるだけでなく、一部を還元することで「申し訳ない」という気持ちを少しでも軽くできないか、そんな思いもあります。何よりも交流が少ない農家とこども食堂を結びつける機会が大切だと考えました。
そこで二人が考案したのがマッチングアプリです。生産者は提供できる野菜の種類や数量、受け渡し方法などを登録し、こども食堂側は必要な食材や数量を登録。スマホのアプリ上で双方の情報を一覧できるようにしました。マッチングが成立した場合のみ、その後のやりとりに進めるなど安全性にも配慮しています。こうした場の提供によって、双方が継続的な協力関係を生み出すことができるとして、このアプリの名称を「めぐみマッチ」と名付けたそうです。お互いに恵みをもたらすという意味を込めました。
発表の様子は約50人が参加した会場と同時に、オンラインでも放映しました。スライドのほかにジェスチャーも交えた二人の発表に、参加者から歓声と大きな拍手がわきました。「売る野菜の価格設定はどうしますか?」など活発な質疑があり、アプリの開発まで手がけたことに感心する声が上がりました。「野菜の一部販売の発想も含め画期的なこと。すごいですね」という言葉も聞かれました。二人は県こども食堂ネットワークの事務局を自分たちで探し出して、こうした研究成果を提案したそうです。「アプリの開発もすごいですが、そうした実行力には感心します」と事務局でも驚いていました。このアプリについての問い合わせは、事務局で受け付けています。
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総会では、令和7年度の事業報告や8年度の事業計画などを審議し、了承されました。県こども未来課の森山一平課長や九州農政局からの参加もありました。大西良会長はこども食堂の数が県内で531か所に増加したと報告。「子どもにとって安心して過ごせる居場所として、ゆるやかなつながりを大切にしていきたい」とあいさつしました。さらに、こども食堂・学校架け橋プロジェクトの一環として、今年度も韓国・釜山市のこども食堂関係者との交流などについて説明しました。

